10円の魔法



「妃乃って姐御肌だよね〜」


幸成がふにゃっと笑った。




「あ〜…そうかも」


「そうかもしれないね」



「じゃあ今日から姐御ってお呼び!!」




「「「それはいや」」」

3人が口を揃えて、断った。


「そんなにはっきり嫌がらなくてもっっ」



「嘘だよ〜」


いつもの笑顔で、巧が抱き着いてきた。




あぁ。
こんな当たり前の時間が、掛け替えのない大切な時間なんだなぁ。



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