ORANGE
「!!!」

転がったオレンジを追いかけるけど、コロコロあっちこっちに行きまくる

「お願い!待って!」


オレンジはアノ人とあたしを繋ぐ最後の手段だから・・・


遠くに行かないで・・・

すると誰かに激突してしまった


「あ!すいません!!」

そう謝って顔を上げてみたらビックリした


耳には多数のピアス

ボタンを開けた学ランの下には色の濃いTシャツ

そして何よりビックリしたのはこの人のカッコよさだった


二重のバッチリした鋭い目が頭の中に残った

まるで狼のような独特の雰囲気を持つ人だ


「・・・ん、コレお前のか?」


そういってオレンジを、目の前に出された


「あ、ありがとうございます・・」


予想外な言葉に一瞬なんなのか分からなくなった



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