大きなしろねこと小さなしまねこ
そうして、小さなしまネコは、毎日毎日、
大きなお屋敷の高い塀の上で丸くなり、時折小さな声で「にゃあ」と鳴きながら、
長いこと何かを考えていました。

雨の日も、風の日も、ぽかぽかお日様の日も、
毎日毎日暗くなるまで、大きなお屋敷の高い塀の上にいました。

夜は、小さな空き地の静かで涼しい土管の中で、
ねこじゃらしやねずみのおもちゃを側において眠りました。

小さな空き地の小さな池では、
いつか2匹が見たオタマジャクシがカエルになって、ケロケロと鳴いていました。
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