大きなしろねこと小さなしまねこ
そうして、いくつものお日様が西のお空に沈んでいきました。

そんなある日、しろネコはいつものようにお部屋の小さな窓の下にいました。
その日は2匹の大好きなぽかぽかのお日様の日でした。
しろねこは、お外を眺めながら、丸くなり何かを考えていました。

お日様が西のお空に傾きかけた頃、

突然、窓の外から「キキーッ」という耳障りな音がしました。

しろネコは、ピンと耳を立て、窓の外を伺いました。
それは、車が急ブレーキをかけて止まった音でしたが、
しろネコにはそれが一体何の音なのかはわかりませんでした。

それからまもなくして、何かが鳴く声が聞こえました。

しろネコは、ピンと立てた耳を、今度はもっとピンと緊張させて、
窓の外をじっと伺いました。

すると、また何かが短く鳴く声が聞こえました。
その声は、小さいながらも、まるで何かを求めるような鳴き声でした。
しろネコには、窓の外で一体何がおきたのかはわかりませんでしたが、
微かに聞こえるその鳴き声に、いてもたってもいられなくなりました。
< 16 / 20 >

この作品をシェア

pagetop