大きなしろねこと小さなしまねこ

しろネコは、しまネコの後を必死で追いかけ、やっとの思いで小さな空き地にたどり着きました。
ふと見ると、しまネコは小さなお魚をお口にくわえて、涼しい顔でしろネコを見ていました。
しろネコは大慌てで走ってきたので、そんなしまネコの顔を見て思わずキョトンとしてしまいました。

すると、しまネコは、お魚をくわえたまま、くすっと笑いました。
しろネコも、つられてくすっと笑いました。
２匹はなんだか可笑しくなって、大笑いしました。

しろネコは、こんなに楽しい夜は初めてだと思いました。
しまネコも、こんなに楽しい夜は初めてだと思いました。

２匹は、その日、小さな空き地の静かで涼しい土管の中で寄り添って眠りました。

大きなしろネコも、小さなしまネコも、とても幸せでした。