彼方ニ、跳ネル。



ゴウゥン…



「はっ」

目覚めるとカーテンの向こうは明るかった。

大きな地鳴りみたいな音、それと伴に振動があって、それ以降、揺れも浮遊感もなくなった。

地面に降りたのだろうか。

外から誰かの声がする。

竜巻の中に人がいたり、尚且つ平然と話す訳がないし、やはり地に降りたらしい。

…何処に?

日本に家一戸が降ってきて問題なく立てる土地なんてあるのか?

「…ピョン吉ー朝だよー起きてー…。」

ピョン吉は身じろぎして鼻を鳴らす。

眠そうだ。

とりあえず、外に出てみようか。

よれよれのパジャマで出ていくのは女の子としてちょっと恥なのでパッパと着替えて。

誰かいるみたいだし、キチンとした格好の方がいいか。

とか何とか考えていた時、玄関のインターホンが鳴らされた。

早く出ていかなければ、あ、でもまだパジャマ



えー…と…。




……もう制服でいいか!学生の正装だしな、うん!




寝起きで判断力がどうかしていた私は急いで制服を来て、玄関に向かった。


その間にもインターホンは連打されている。

少しは悠長に待てないのだろうか。

「はーい…。」

不用心にも私は、何の躊躇もなくドアを開けた。

今の時代何が起こるか分からないから気を付けて開けろって母に昔言われたっけ…。
基本的に留守番の時は居留守するから忘れてたわ―…

「グラッチェ!グラッチェ!!」

「………は!?」


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