ふたりごと
信じていたのに。
和仁、どうして?
私が悪いんだよね。
悪いところなら直すから、
だからまた一緒にいてよ。
あなたは私のことを
もう好きじゃないと思う。
だけど私は…
私は、まだ好きなんだよ。
あなたのことが好きなんだよ。
私だけの気持ちだとしても、
それを変えるのは難しい。
好きなのに。
好きなのは、私だけ。
私だけ。
私だけ。
━━━目が覚めた。
起きたら気づかないうちに、目から大粒の涙が溢れ出ていた。
「なんて夢…」
思わずつぶやいた。
和仁と別れてから、彼の夢を見たのは初めてだった。
夢でもいいから会いたいと思っていたけれど、今は間違っていたと言える。
夢に出てくると、つらくて切なくて、目覚めるのが怖い。
そして眠ることが怖くなって、夜はきっと眠れなくなるのだ。