運命の人〜先生と私の10年間〜
こまっちは、ふーっと息を吐いて立ち上がった。


「わからないところあれば、いつでも持ってこいよ」




そう言って教室を出ていった。




こまっちの姿が見えなくなったのを確認すると、私は思わず机に顔をくっつけて泣き出した。




こんな自分が嫌




ほんとは一緒にいてほしいのに



わたしのバカ




教室で目が腫れるまで泣いた。



その姿を教室の外からこまっちが見ていたことに私は気づいていなかった。

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