運命の人〜先生と私の10年間〜
私はうつむいて黙り込んだ…


「困らせているのはあなたの方ですよ!寺門先生」

ハッと振り向いたら、こまっちが真剣な顔をしてた

「俺は今桜井と話をしているんです。用がないなら出て行ってください」


それを聞いた寺門は、私の方にきて


「黙ってないわよ!もう二人で会わないで」


耳もとで睨みつけながらそう言い出ていった。



私はビクビクしている。


「桜井、話をしよう」



笑顔でこまっちは椅子に腰をかけ直し

「ここに座りなさい」


隣の椅子をポンポンと叩いた。


私はゆっくりと近づいて座った。
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