運命の人〜先生と私の10年間〜
「話はなんだ?」


私はうつむいたまま…


「俺、寺門先生苦手なんだよなぁ〜」


急な爆弾発言に私はフッと顔をあげた!


そんな私をこまっちは見ていた。


私からは逆光で顔までよく見えなかったが、なんとなく微笑んでいる気がした。


「今の内緒だからな」


「ぷっ………」


緊張感が解けて笑い出してしまった。

「お前、何笑ってんだよ!」



私の頭をポンと叩いた。


その手は頭の上で止まり、ゆっくりと撫でてくれた。


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