運命の人〜先生と私の10年間〜
「寺門先生がそんなこと……」


「本当に知らなかったんだ…椿スゴくショックで接し方もわからなくなってたんだよ」


「川口!ありがとう」


そう言うとこまっちは空き教室から飛び出した。


「あーぁ、言っちゃった」


雅は1人残されて呟いた。




走りだしたこまっちは職員室へ向かった。



桜井ごめん。なにもわかってなかったよ…



心の中でたくさんのことを思いながら走った。




職員室に着くと既に寺門は帰っていた。



息を切らせながら、ドアを拳で殴った。
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