年下の悪魔
とりあえず、窓から外見とかなきゃナビ出来ない。

ドアに体をもたれさせ右だ左だとナビをした。

「そこ右に曲がって…あの赤い車が止まってる家」

家の真ん前まで送ってくれた。

何とか歩けそう。

車を下りて門を開け家に入ろうとドアに手をかけた時

何気なく後ろを振り向くと

まだ涼君がいる。

しかも、何か…こっち見てない?

もしかして

家に入るまで見届けてくれてる?




あー、ヤバい!

熱のせいだ。

また心臓がドキッとしたっ!


中に入りドアを閉めたと同時に涼君の車が走り去る音がした。

やっぱり、見届けてくれてたんだ…。


頭がこんなにポゥッとなってるのも熱のせいなんだろうか?


フラつく足取りで部屋に戻り、胃は空っぽだが薬を飲んだ。

今何か食べたら確実に吐き出す自信があった。

喉も痛いし、何も飲み込めない。

薬を飲むとメイクも落とさずベットに倒れ込んだ。

眠くはないけど横になりたかった。

昼寝なんかしなきゃよかった。

車の中でなんか寝なきゃよかった。

全然眠くならない。

< 101 / 205 >

この作品をシェア

pagetop