年下の悪魔
「ふぇっ、ふぇぇんっ…ひっく、ぐす」
あんな誰も通らないような道に置き去りにする気だったの?
あんな酷い男、大嫌いになりたいのに
あんな酷い事されたのに、まだこんなに涼君の事を思う自分が情けない。
今涼君と私を結んでるのは体だけど
嫌われてしまった私が唯一涼君と繋がっていられる関係だけど
こんな事を望んでたんじゃない。
泣いても泣いても、全然気持ちは流れてくれない。
何て浅ましい女なんのよ、私って…
その日の夜中、泣き疲れた私に下ったのは天誅か神の裁きか?
「痛…はぁ、痛い…」
いきなりの激痛に息が出来ない。
突然、腹部に走った激痛。
真夜中に布団にうずくまり痛みに耐えようとしたが、あまりの痛みに耐え切れず、1階の自室で眠る父親に携帯で助けを求めた。
救急車が到着し担架に乗せられ病院に運搬された。
父親の心配そうな顔を見ながら、私は涼君の事を考えていた。
まだ、自分の気持ちもわからず自分の気持ちすら伝えてない。
このまま喧嘩したまま死にたくない。
やだっ…
涼君にもっかい会いたい…