年下の悪魔
慟哭
気が付くと、見覚えない天井。
私の部屋の天井、こんなに高かったっけ?
私の部屋の布団、こんなふかふかだったっけ?
しかも古風な蛍光灯…。
まぁ、いいや、なんか久しぶりに熟睡出来た気がする。
もう朝なんだ、外で鳥が鳴いてる。
ウトウトする。
昨日いろいろあって疲れたし、2度寝でもしようかな―――――――って、ここどこっ!?
ガバッと起き上がり周りを見渡すと、明らかに病室と呼ばれてる場所だ。
「神経性胃炎ですね。あと過労もあります」
昨日の夜中2時頃、経験した事のない腹痛に襲われたんだ。
意識朦朧だったから記憶が曖昧だ。
朝から精密検査が行われた結果、私の病室にやって来た医者の口から聞かされた言葉だ。
ベッドの脇ではお父さんとお母さんが心配そうな顔をしてた。
後から聞かされたのだが、お父さんもお母さんも私が目覚めるまで心配で
ずっとロビーで待っていてくれたらしい。
「相沢さん、まだ20代でしょう?ずいぶんストレスを抱えてらっしゃるんですね…」
「はぁ…」
そう言えばここんとこ働き詰めだったな。
風邪ひいても仕事行ったりしたもん、ツケが回って来たか。
「胃炎の方のお薬は出しておきますけど、念のため2~3日入院して下さいね」