年下の悪魔

それだけ言うと医者はお父さんとお母さんに一礼した。

お父さんの「ありがとうございます」と言う小さな声が聞こえた。


入院…

入院って…。


無理もない。

昨日、散々考えて泣いて、結局突き放されたんだもん。

涼君の事、考え過ぎたのかな？

医者が病室を出て行くと同時にお父さんとお母さんの一息ついた顔。

…心配してくれてたんだ。

「ったく、お前は最近仕事仕事で…ちゃんと休めてないだろ？いい機会なんだからゆっくり体を休ませなさい」

お父さん…。



「そうよ！仕事先にはお母さんが電話してあげるから。何か悩み事があるなら相談に乗るからね」

お母さん…。




ありがとう。

お父さんとお母さんの気持ちは凄く嬉しい。




でも、ね…














私、病院って本っっっ当にダメなの…。
ましてや寝泊まりなんて
絶対無理だよ…
私、怨霊や霊的なもの本当に大嫌いなのっ！
私には霊感なんてない。
これっぽちもないけど…
もし出たらどうしたらいいの？
どう対応したらいいの？
私、般若信経とかお経とか、そーいうの知らないんですけど。
霊感ないからこそ、見えた時の対処の仕方なんかわかんないよ。
あと、相談乗るからねってお母さん…
安易な気持ちでセフレ作って、今その人に振り回されてます。なんて相談出来るわけないじゃんっ。
しかも親にっ…


…って本当は言いたい。