年下の悪魔
「ちげーしっ!ほら、ゆいちゃん怖がってんじゃん!」

いや、別に怖がってはないんだけど、つい緊張を…

だって、こんなたくさんのイケメンさんを目の前で見た事なくて…。

昔行ったアイドルのコンサート以来。

それでも、こんな間近で見たわけじゃないし。



「アキってロリコンだっけ?お前高校生は苦手だって言ってたろ?」

ほら、やっぱり勘違いされてる。

誰が高校生よ…。

確かに私は149のチビだけど。

慣れてるから別にいいけど


「お前ら失礼だろ。高校生じゃなくて、ゆいちゃんは今23歳で俺らの3つ下」

「「「「えっ!?」」」」

何で4人揃ってハモるようにびっくりしてんのよ…。

さらに続けるようにアキノリさんが口を開く。

「それに、ちゃんとした彼氏がいるんだから、お前らモーションかけんな!」

「あ、そうなの?」

「アキ、フラれたんだ(笑)」


ひいいぃぃぃぃっ!

彼氏なんてそんな大それたものじゃないけど。


「ア、アキノリさ…私まだ彼氏とか、そのぉ~」

うわぁ、ヤバい。

焦り過ぎてしどろもどろになっちゃう。

「えっ?昨日言ってた年下君、一応もう彼氏でしょ?」


うっ。

どうしよう、今私、絶対顔真っ赤だよ。

彼氏なんて表現、何だか照れる。

涼君の顔を思い出して更に照れる。


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