年下の悪魔
「あ、はい。まぁ、彼氏…みたいな人はいます…」

あー、もう貧血で倒れそう。

いいの…かな?

彼氏なんて言っちゃって。


「彼氏みたいなって何?ってかさ、どんな人?期間的には片思いしてどれくらい?」

ただでさえ頭の中真っ白なのに、そんな一気に答えられるわけないじゃない。

「あの、今までは自分の気持ちがなかなか言えなくて、それに私鈍感で…、相手の気持ちがわかんなくて。でもアキノリさんに言われてやっとわかったって言うか…」

本当は自分で気づかなきゃいけないのにね…

涼君、ごめんねー…

「相手の気持ちと自分の気持ちがちゃんとわかったと言いましょうか…。その、そのお礼を言いに来たんです」

「「「「「………………。」」」」」

アキノリさんを含め全員ポカーンとしてる。

うん、自分でもわかる。

何言ってんのか全然意味わかんないもん。

私ってこんな人見知りだっけ。

「と、とりあえずアキのお陰で上手く行きそうなんだね!」

「そ、そうです!その通りです!あの、纏めてくれてありがとうございます!」


一礼した途端に何か笑われた。


「とりあえず、ゆいちゃんだっけ座んなよ~」

アキさんのお友達が椅子を貸してくれた。

一応女の子扱い、というより子供扱い。

< 151 / 205 >

この作品をシェア

pagetop