年下の悪魔
『いいから。いいもん見せてやるから』

いいもん?

何それ?

早朝じゃないと見れないの?

「…朝日とか?」

『元旦じゃねーんだから…』

そうだよね、元旦でもないのに男と女2人揃ってご来朝なんか見ないか。

「でも涼君、仕事は?」

『有給休暇ってやつよ』

有給取ってまで、私に見せたいものって何だろう?



『ま、そういう訳だからお前も早く寝ろよ。俺ももう寝るし』


耳から携帯を話し時間を見ると、10:30。

5時起きならあんま寝れないじゃん。

メイクや服に時間取られちゃうから、最低でも4時起き。

帰ってお風呂湧かして、私もお風呂に入って…いろいろしなきゃいけない事がある。

布団に入る頃には絶対日付変わってるし。

「じゃあ私もそろそろ帰らないと!」

『つーか、お前家じゃねーの?今どこ?友達と遊んでるとか?』

「近所の公園。1人だよ」

『さっさと帰れ!!危ねぇーだろうが!』


…また怒った。


電話を切り、早々と家に帰った。

やらなきゃいけない事が多すぎる。

さっきまで幸せ気分で涼んでたのに

今は蒸し暑い。







まずお風呂湧かして…。

お風呂が湧いたらさっさと入って…

あぁ、髪の毛乾かして、化粧水付けて。

ダメだ、一気に出来るわけないじゃん!
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