年下の悪魔
お客さんの人数が減り、私達は閉店時間になる前に上がらせてもらえた。


晩御飯を済ませ、涼君と一緒にお店を出た。

涼君とは、途中まで帰り道が一緒だから。

2人共、自転車通勤なのに話が盛り上がってしまい、分岐点付近まで自転車を押しながら歩いた。


「久しぶりだよね。こーして喋るの!」

「本当ですよ!誰かさんは全然連絡して来ないんですから」


ん?
誰かさんって私の事…?


「ごめんごめん!じゃあこの後どうですか(笑)?」

なんてお互いクタクタなのに、そんな体力あるわけない。




「お、久しぶりにいいですね(笑)行きますか?」





えっ!?

思ってもいなかった返答に、返す言葉も見つからない。

どこにそんな体力が!?


「いいの?今からだよ?疲れてない?」

つーか、私が無理だよ。

「大丈夫です!ダッシュで帰って準備します!ゆいさんが望むなら、まだ力出せますよ!」




この子…

前々から思ってたんだけど、何でそんな寒くなるような、照れるような台詞、平気で言えるんだろう。

セフレだけど、こーいう台詞は言われて悪い気はしない。



「じゃぁ、私も帰って準備する」

「わかりました!多分ゆいさんの方が時間かかるでしょ?準備出来たら連絡下さい。いつもの自販機前集合で!」



話が早いというか、私の段取りをちゃんと覚えてる。

何て言うか、話がスムーズで私も行動しやすい。






あ…
そうだ、あの話、いつしよう…

















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