年下の悪魔
薄笑い交じりの声。

もう抵抗する力も残ってない。

「お願…も、許して…」

限界だった。

体も精神も。

痙攣する体で必死に訴えると、私の中から涼君の指が出て行くのがわかった。

「ギブアップみたいなんで許してあげます。ま、その変わり…」


やっと終わった。

早く戻って、私の体力。

体力が戻ったら蹴り飛ばしてでも車から出て…

友達か誰かに電話して…

こんな奴と仲直りなんかもう出来なくていい。

もう知らない、こんな奴。

2度と連絡なんか―――――――――






私の体力が戻る前に、だらしなくダランと垂れた私の足を持ち上げ涼君の肩にかけられた。



え…?
嘘でしょ、この体制…



「やだ!やめてっ!したくないっ!許してぇ…」

何度も何度も体を重ねてるからわかる。

涼君のいつもの癖、この体位。

車内でする事だってあったんだから…、わからないはずない。

「うるせーっ!黙ってろ!」

必死に抵抗した。

何とか足を閉じようとしたけど、力じゃ勝てない。


「ど、して…?私の事がそんなに憎い…?」

憎まれても仕方ない。

私はあまりにも自分勝手だった。

けど、こんな…


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