年下の悪魔
お願いっ、早く流れて!
全部消えて!
お風呂に入り必死に体を擦った。
これでもかって程に、爪を立てながら
「いたっ…」
何してんだろ、私…
涼君となら今まで散々して来たのに、何を今更…。
今まで私は、自分の意思で抱かれてた。
少しも嫌だなんて思わず、気持ちいいとさえ思いながら。
「私って結構悪い事出来るじゃん」って、ちょっと格好つけた気になってた。
けど、それはただの現実逃避。
淋しさを紛らわす為だけ。
元彼がいなくなって淋しくて。
でも、元彼の存在を再確認出来てる今は…。
もう遅いのに。
どんなに洗ったところで、もうこの体に着いた涼君の跡は消せないのに。
私、これからどんな顔して、どんな気持ちで元彼と話せばいい?
もう元彼には戻れない?
「はは…どっちにしろもう無理じゃん」
自分の浅はかさを笑うしかない。