年下の悪魔
眠気はなくなってる、けどその変わり頭がクラクラするなぁ。


「ゆいさん」

「何?」

「今でも元彼が好きですか?」







な…

何聞くのよ、この子。








元彼の事は言わないって言った癖に。

そりゃさっき赤面しちゃったけど

「そんなの…」

そんなの、何…?

そんなの決まってるじゃない。

大好きよ…って、どうして答えられないの?





前みたいに、即答するところじゃない。


どうして、こんなに答えが詰まるの?


「す、好きよ。大好きよ。戻れるもんなら戻りたいわよ」


どうして、言葉にするのが精一杯なんだろ?

声だって上擦って震えてるし。

胸の中がぎゅってなってるし、罪悪感すら感じてる。


「メールの返信すら遅れてばっかの元彼でもですか?」

仕事だから仕方ない?

付き合ってないんだからしょうがない?

さっき、眠ってしまう前に車内で言った自分の台詞に疑問を持った。

普通なら、好きな人からメールの返信がなければ淋しいはずなのに…

ううん、最初は淋しかったはずなのに

今じゃ返信がなくても平気になってしまってる。

何で…?

「…涼君には関係ないじゃない」

どうして…

どうして…?







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