大好きな君
結城は自分の家に戻り布団に入って泣いていた。
(血が出てた……)
「どうしよう、仄ちゃん死んじゃう」
そのころ、仄はリビングで寝ていた。
「ん……。」
「仄?」
「あー、ママおはよう!」
仄は元気よく笑った。
「仄ね、玄関で転んで頭打ったのよ?」
「え??ほんと?」
「でも、ママがちゃんと消毒しておいたから大丈夫。」
仄の母親、空は元看護師だったのだ。
「ママありがと」
「でも、しばらく寝ててね?」
「はーい!!………あれ?結城くんは?」