12candys...。
お昼休みが終わって
仕事に戻ってからも
胸ポケットの中で携帯は
鳴り続けた。
その相手が優奈であると
分かっていて
気付かないフリをした俺は
他の誰から見ても
女の子みたいで
気持ち悪い。
仕事が終わってから
携帯が震えるのが気になると思い
消した電源。
朝、どうしても気になって
つけてしまった携帯電話。
俺と優奈の写真の待ち受け画面には
三件の電話と十通のメールが届いていると知らせるサインがあった。
電話は全て優奈から
メールは九件はダイレクトメールや会社の同期や先輩
残りの一つは
「ごめんね」と絵文字なしで
送ってきた優奈からだった。