マイ・スペース

「おぉぉぉっと」

間抜けな声をだした私をガシっとつかみ、「ちゃんと足に力いれてたっとけよー」と言われた。


「その言葉…」

失礼ねー!と続けようとして、ハッとした。

ハヤテとキスしたとき、思わず足の力が抜けて座り込んでしまった私に言った言葉。


黙った私を見て、ハヤテが言った。

ハヤテが乗る電車より、私の乗る電車の方が先にくる。

そのアナウンスが聞こえている。

けれど不思議と頭に入ってこなくて、脳はハヤテの声しか受け付けないと言ってる。




「実はココに来たのはお前に会えるかもしれないと思ったから」





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