マイ・スペース

二人の声がそろった。

あぁ、彼はまだ私のこと思っていてくれたんだ。


私だって忘れるわけない。忘れられるわけがない。


心から大好きだった人の言葉。


忘れるわけないじゃんか…



「今日ココに来たのももしかしたら、会えるかもしれないと思って。

それに明日はカエデ、誕生日だろ?

だから…」



ん。と出された紙袋。

するとちょうど今度はハヤテが乗る電車がきて、彼は乗ってしまった。


「ハヤテ…!」

ドアが閉まり、口をパクパクさせながらジェスチャーを交えてハヤテが何か言っている。



オレノケイタイ、ムカシノママダカラ


高校生のとき、宇宙人と交信できるように作った私たちオリジナルのジェスチャー。

もう何年も昔のことなのに、なんで解読できちゃうんだろう。



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