マイ・スペース

「彼女さんに悪いし、もう家には来ない」

ラーメンを作っていると、金曜ロードショーから目を離さずにカエデは言った。

涙はもうなくて、真剣にラピュタを見ている。

「来てよ。彼女はそういうの気にしないから。お前も知ってるだろ」

「いや」

「なんでだよ。むしろお前が、俺の彼女とかそういうの気にしないだろ」


ばれた?いたずらっぽく笑う目の前の女にラーメンを渡した。

ふぅふぅ、ズズッと麺を口に運ぶ。

BGMはラピュタ。なんだか可笑しくて、二人で笑った。

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