【花集】恋の打ち上げ花火
夕闇迫る、午後七時半。

双子がお腹が空いたと駄々をこね、売店でホットドックを買ってやった。

あ、勿論、ジウさんも食べてましたよ3個ほど。

あと、花火まで30分。

双子のエネルギーがもつか……

鑑賞場所を探して園内を散策。兎に角、動いていれば寝ないだろうと。

丁度、開始10分前、開いたベンチを見つけて4人で陣取った。

おそらく、花火は向こうの広場の向こうから上がる。結構ベストなポジションだ。

座った途端に、肩に重みが寄りかかる。

あぁ~、寝た?

即行で寝た?

やっぱり体力の限界だったのかなぁ~

「寝ちゃいましたね」

わたしは、ジウさんの方を見た。

「ソウモネ」

「あ、大丈夫です。

多分こんなことになるだろうなって、両親にタクシー代、貰って来ましたから。

わたし達は、タクシーで帰ります」

「ハナビ、ミルデショ」

「えっと、でも……」

「マキ、ハナビ、ミヨウ」

優しい目で見つめらて、わたしは自然と頷いていた。
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