【花集】恋の打ち上げ花火
「マキ、キョウハタノシカッタ。オベントウ、アリガト。ヒザマクラ、アリガト」
「あ、わたしも凄く楽しかったです。きっと、タクとソウも」
――ヒュュゥ~、パ、パン
一本目の花火が上がった。
わたし達の目の前に、鮮やかな大輪が花開く。
(わたしの恋も、花開いたなぁ~)
月人くんにフラレタ時も、こんな寂しい気持ちにはならなかった。
だって、わたしは諦め上手。いつだって、なんだって諦めてきたから。
その代わり得られる平安だってある。そう思ってきたから。
順ちゃんと月人くん、二人の幸せそうな姿を見てたら、わたしの淡い恋心なんてクシャッと丸めて捨てちゃった。
でもね、今日はなんだか、ちょっと違う。
ジウさんは、まだ会って間もない人だけど、なんだかとってもわたしの近くにいて、凄く優しい気持ちにしてくれる。
す、すきだなぁ~って思ったんだ。
やっと花開いたこの想い。でも、今日で終っちゃう。
ジウさんは、片桐さんに言われて、わたしとこの遊園地に来てくれただけだもの。
デートリポートのために、恋人みたいなフリをしてくれただけだもの。
そ、そんなの、わたしだって、ちゃんとわかってる。
わかってる、けど……
「あ、わたしも凄く楽しかったです。きっと、タクとソウも」
――ヒュュゥ~、パ、パン
一本目の花火が上がった。
わたし達の目の前に、鮮やかな大輪が花開く。
(わたしの恋も、花開いたなぁ~)
月人くんにフラレタ時も、こんな寂しい気持ちにはならなかった。
だって、わたしは諦め上手。いつだって、なんだって諦めてきたから。
その代わり得られる平安だってある。そう思ってきたから。
順ちゃんと月人くん、二人の幸せそうな姿を見てたら、わたしの淡い恋心なんてクシャッと丸めて捨てちゃった。
でもね、今日はなんだか、ちょっと違う。
ジウさんは、まだ会って間もない人だけど、なんだかとってもわたしの近くにいて、凄く優しい気持ちにしてくれる。
す、すきだなぁ~って思ったんだ。
やっと花開いたこの想い。でも、今日で終っちゃう。
ジウさんは、片桐さんに言われて、わたしとこの遊園地に来てくれただけだもの。
デートリポートのために、恋人みたいなフリをしてくれただけだもの。
そ、そんなの、わたしだって、ちゃんとわかってる。
わかってる、けど……