【花集】恋の打ち上げ花火
ジウさんの大きな手が、わたしの頭の後ろをしっかりと支えて、二度目の口づけが降ってくる。

(嗚呼、観覧車じゃなくてもキスされちゃうんだぁ~)

でも、ちっとも嫌じゃない。

むしろ、もっと、もっとキスして欲しい。

って思ってる、わたしっていやらしい?

わたしの頭の中は、もう支離滅裂、花火炸裂、大噴火中。



「「ああぁ~、ジウが姉ちゃんにキスしてるぅ~」」



双子の叫び声で、現実に引き戻された。

花火の音で目覚めた双子が、ジウさんによじ登って、頭をポカポカと叩く。



「「俺達の姉ちゃんだぞぉ~」」



ジウさんは、黙って双子に叩かれる。

そんな双子と戯れるジウさんを見ながら、わたしは心の中に、大輪の、恋の花火を打ち上げていた。




どこまでも高く、美しく、華やかに……




おしまい
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