RUN&GUN
「そうさなぁ。でもほら、あそこに勝手口があるだろう? あそこは、たまにお得意様が使われるんだよ。いつあそこが開くかわからないのに、落ち着かないだろ」

「閂(かんぬき)を下ろしておけばいいんじゃねぇのか。つーか、勝手口だろ。普通、いつも閂は下りてるもんじゃないのか」

与一は勝手口をじっと見た。
確かに閂は、下りていないようだ。

「いやぁ、基本的に店が開いてる間は、あそこは開いてるんだ。ま、使いのもんとかも使うしな」

「ふぅん・・・・・・」

呟き、与一は身を乗り出して、庭側から店の外観を観察した。
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