RUN&GUN
「うわぁっ」
叫び声と共に、木の上から人影が降ってくる。
ぴんと張っていた糸の支えがなくなったため、藍も自然、地面に向けて真っ逆さまだが、難なく地面に両手で着地し、反転して降り立つ。
そのすぐ後に、枝を折りつつ男が地面に落ちてきた。
「よいっちゃんっ」
ててて、と藍は与一の傍に駆け寄った。
が、途中で落ちてきた男に、足首を掴まれてしまう。
「ふっざけやがって!!」
落ちたときに鼻を打ったのか、盛大に鼻血を垂らしながら、落ちてきた男が立ち上がる。
足首を掴まれたままなので、藍は再び逆さまになってしまう。
「ふにゃあっ! この助平っ! 何するのよぅっ!!」
逆さまになったからといって、着物の裾は、そう簡単にはまくれ上がらないが、膝ぐらいまではめくれた裾を手で押さえながら、藍がきゃんきゃんと叫ぶ。
おそらく、太股のSAAを警戒しているのだ。
「おい兄ちゃん! そいつも言ったろう。こいつの命が惜しかったら、その手、離しな!」
藍を掴んだ鼻血の男が、どこかに仕込んでいた苦無を藍に突きつけながら吠えた。
叫び声と共に、木の上から人影が降ってくる。
ぴんと張っていた糸の支えがなくなったため、藍も自然、地面に向けて真っ逆さまだが、難なく地面に両手で着地し、反転して降り立つ。
そのすぐ後に、枝を折りつつ男が地面に落ちてきた。
「よいっちゃんっ」
ててて、と藍は与一の傍に駆け寄った。
が、途中で落ちてきた男に、足首を掴まれてしまう。
「ふっざけやがって!!」
落ちたときに鼻を打ったのか、盛大に鼻血を垂らしながら、落ちてきた男が立ち上がる。
足首を掴まれたままなので、藍は再び逆さまになってしまう。
「ふにゃあっ! この助平っ! 何するのよぅっ!!」
逆さまになったからといって、着物の裾は、そう簡単にはまくれ上がらないが、膝ぐらいまではめくれた裾を手で押さえながら、藍がきゃんきゃんと叫ぶ。
おそらく、太股のSAAを警戒しているのだ。
「おい兄ちゃん! そいつも言ったろう。こいつの命が惜しかったら、その手、離しな!」
藍を掴んだ鼻血の男が、どこかに仕込んでいた苦無を藍に突きつけながら吠えた。