RUN&GUN
「いただきます」

「どうぞ、召し上がれ」

にっこりと笑い、藍は与一の膳にお茶を置くと、下に戻って自分の膳を持ってきた。
与一の膳に盛られている量の、半分もない。

「・・・・・・藍さんは漬け物、二切れじゃないですか」

与一が箸を止めて言った。

藍の食事が異様に少ないのはいつものことだが、キュウリの漬け物は、好物のはずだ。

「だって、から公が食べちゃったのか、昨日のお土産は、一本もなかったんだもん」

しょんぼりと言う藍に、与一は苦笑いしながら、自分の漬け物の皿を差し出した。

「じゃ、これも少しどうぞ。キュウリの漬け物、お好きでしょう」
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