RUN&GUN
「わ、いいの? ありがとう~。よいっちゃんは、優しいから好きよぉ」

ぱっと笑顔になって、与一の皿から漬け物を取る。

「・・・・・・全部ですか」

「冗談よぅ」

笑いながら、半分を与一の皿に戻す。
何だかんだ言っても、藍は優しい。

こういうところが、不思議だと思うのだ。
裏の顔さえなきゃ、いい嫁になれるだろうにと、思わずにはいられない。

が、裏の顔とのアンバランスさ故の魅力なのかもしれない、とも思う。

それに、歳を取らないという不気味さもある。
確かめたことはないので、本当に歳を取らないわけではないのかもしれないし、実は普通に自分より、随分年上なのかもしれないが。
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