年下な彼氏
5月になった。
いつも廊下ですれ違うことしかできない。
だけど偶然、放課後に行った図書室で先輩を見かけた。
次の日も、その次の日も…。
また次の日の放課後。
俺は図書室に入ってみた。
あっ、いた。
本読んでる…。
声を掛けてみるかな。
じゃなきゃ、なんにも始まらないし!
「あや先輩」
「えっ?あっ、はい…?」
「毎日、放課後になると図書室にいるよね」
「…どうして知ってるの?」
「それは、秘密ですけど」
「それに名前も…」
「名前は、みんな知ってると思うよ?1年の間で男子からも女子からも人気だから。」
これは本当のこと。
あや先輩は美人だし、性格もいいって評判だ。