年下な彼氏


放課後



図書室に行ったら、奎太くんがいた。



「寝てる…?」



サラサラの髪に長いまつげ



少し焼けた肌



女のあたしから見てもすごく綺麗



あんまりじっくり見たことなかったけど、こうやってみると


「…カッコイイ」



あっ、思わず声に出しちゃった。



ダメダメ!!



「本、読もうっと…」



そう思って立ちあがろうとしたとき。



「さっきの言葉、ホント?」


「えっ、起きてたの?!」


「すごく視線感じるし寝ようと思っても寝れないよ」


「うっ、嘘だよ!ぜっ、全然そんなこと思ってないよ?!」


「ふーん」


「…え?」



いつもなら、もっとからかってくるのに。



「本、読めば?」



怒ってる…?



あたしが、嘘ついたから?



そんなの照れ隠しに決まってるじゃん。
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