未来設計
アツが教室を出て行った後。
教室に残された生徒達は3〜4人のグループを作り雑談をしていた。

話しの主な内容は…さっきアツから配られた『未来設計』

「こんなの真面目に書けるかよ。だいたい、どの高校にいくかさえ決まってないのに…」

「そうだよね…雪は将来、何になりたい?」

友だちにそう聞かれても。
真面目に答える子なんていない。


みんなが夢を見れなくなったのは…
みんなが現実を見るようになったから。

例えば、超デブで…ブサイクな子が
『アイドルになりたい』
と言ったら。
他の子はお腹を抱えて笑うだろう。

笑われたことにより、その子は自分が“アイドル”になれないことを知るのだ…


そうやって。
現実を見ていくたびに。
人は夢をなくしていくのではないだろうか。

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