未来設計
「もし…ここに書いた未来設計が本当になるなら…私、どんどん書けるのに」

1人の少女の意見にみんなが笑って頷いた。

「そうだよね…でも本当にめんどくさい。なりたいものなんてないのに…」

「そうだよね?アツは努力すれば何でも叶うみたいなことを言っているけれど。ドがつくほど運動音痴な人がサッカー選手とかになれるわけないのに…」

「うん。努力したってどうでもできないことがあるのにね」

今の子どもは大人以上にシビアで…
さめている。

そんな彼女たちの横で未来設計に黙々とペンを走らせている男子がいた。

勉強一筋、がり勉のガリ君。ガリ君は書き終わると教卓にプリントを出して帰って行った。


最初にガリ君のプリントを見たのは…男子。

「げっ−。こいつ東大にいって将来は政治家になって総理大臣になるって」

読み上げたガリ君の将来に

「ダッセ−」
とクラスから声が起こった。

自分の将来はあやふやなのに…
このぐらいの子は…人の将来には結構、シビアなのだ。





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