未来設計
1、雪の未来
“未来設計”の宿題が渡された時。
私は内心“やった!”と思った。

この前あった、アツとの二者面談は…何も言えなかったから。
紙になら…自分の想いを書けるような気がした。

それに。
二者面談といっても誰が聞いているのかは分からない。
だから…何も言えなかった。


友だちに
「雪、将来何になりたい?」
と聞かれた時。
「ないよ」
って即答したけれど。

本当は私には夢がある。
親にも話したことがない壮大な夢。

友だちの間では…
「勉強が出来ても意味がない」って子もいるけれど。

私はそうは思わない。

自分のなりたい職業にそれなりの学歴が必要なら。
勉強はできた方がいい。

私の夢。
それは通訳者になること。
通訳者になって、アメリカで自分が面白いとか思った本を日本語に直して日本中に広まってほしい。

それが夢…


友だちに言ったら『難しそうだね。大丈夫』
とか言われそうだから。
言わなかった…

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