失礼最悪な幼馴染み
「で、ここが最後。体育館」
言い終えたあと、ぐっと天井の方へ手を伸ばし「やっと終わった〜」と言う。
そんなに疲れるほど、案内する場所なかったと思うんだけど。
などと、内心思いながらその姿を見つめる。
“嫌だ”と言っていたわりに、意外にちゃんと校舎の中を案内してくれた失礼最悪男。
一様お礼言っといた方がいい?
「ねぇ」
お礼を言おうと決意をし、いざ声をかけた。
「あぁ?」
「…」
可愛くねー返事だな。
と、心では思っていたが何も言わないでおこう。