スノードロップ
次の日の朝
鏡に映る自分見ると
泣いていたせいか
まぶたが腫れていた
私がこの姿になって
涙を流すことに
なるなんて
思っていなかった
周の側にいられる―…
周のいろんな姿を
見ることができる
ただそれだけしか
考えていなかった
あの土手道で咲いて
いた私は
ただ会いにきてくれる
ことだけで嬉しくて
10年という月日が
流れていたのに
ただ忘れ去られた
自分の存在を
気づいて欲しと願い
続けて
ずっと待っていた
あの頃の私―…
―あの頃の自分に
なりたい―
ずっと彼を待っていた
強い“心”…
今の私には無くなって
しまっていた
彼を……
結城 周を………
失うのが怖い……
朝のまぶしい日差しを
浴びながら
学校へ向かって歩き
始める
土手道へ入る手前で
私は土手道とは違う
方へ進んでいく
土手道を通れば近道
だけど
なんだか今日は
ここを通る気持ちに
なれずにいた
いつもとは違う道で
学校へ向かおうと歩き
始めた時
遠くから誰かの声が
聞こえた
「――――みぃ!!」
声のする方に振り向くと
大声で私の名前を呼ぶ
尚人の姿があった
「なっ尚人ーー!」
尚人は自転車に
またがりながら
大きく手を振り
私を呼んでいた
尚人の顔を見るとなぜか
ホッとして
駆け足で尚人の方へ
走って行った
「おっおはよー尚人!!」
腫れた目に気づかれ
ないように
少し目線をおとし
尚人に話しかけた
その様子に気づいたのか
尚人はじっと私を
見つめている
「どっどうしたの!今日!
珍しいじゃん。自転車!」
突っ込まれないように
私から話題を振る
「えっ?あー最近暑く
なってきたからさっ。
歩くと学校着いた時には
汗だくなんだよな!!
ハハッ」
何も見なかった
ような顔で
微笑みかける尚人
鏡に映る自分見ると
泣いていたせいか
まぶたが腫れていた
私がこの姿になって
涙を流すことに
なるなんて
思っていなかった
周の側にいられる―…
周のいろんな姿を
見ることができる
ただそれだけしか
考えていなかった
あの土手道で咲いて
いた私は
ただ会いにきてくれる
ことだけで嬉しくて
10年という月日が
流れていたのに
ただ忘れ去られた
自分の存在を
気づいて欲しと願い
続けて
ずっと待っていた
あの頃の私―…
―あの頃の自分に
なりたい―
ずっと彼を待っていた
強い“心”…
今の私には無くなって
しまっていた
彼を……
結城 周を………
失うのが怖い……
朝のまぶしい日差しを
浴びながら
学校へ向かって歩き
始める
土手道へ入る手前で
私は土手道とは違う
方へ進んでいく
土手道を通れば近道
だけど
なんだか今日は
ここを通る気持ちに
なれずにいた
いつもとは違う道で
学校へ向かおうと歩き
始めた時
遠くから誰かの声が
聞こえた
「――――みぃ!!」
声のする方に振り向くと
大声で私の名前を呼ぶ
尚人の姿があった
「なっ尚人ーー!」
尚人は自転車に
またがりながら
大きく手を振り
私を呼んでいた
尚人の顔を見るとなぜか
ホッとして
駆け足で尚人の方へ
走って行った
「おっおはよー尚人!!」
腫れた目に気づかれ
ないように
少し目線をおとし
尚人に話しかけた
その様子に気づいたのか
尚人はじっと私を
見つめている
「どっどうしたの!今日!
珍しいじゃん。自転車!」
突っ込まれないように
私から話題を振る
「えっ?あー最近暑く
なってきたからさっ。
歩くと学校着いた時には
汗だくなんだよな!!
ハハッ」
何も見なかった
ような顔で
微笑みかける尚人