スノードロップ
「開催はまだ先だか
出し物によっては
時間もかかるから
先に決めておくぞぉ!」


いつも以上に張り切って
話している


何だか私もワクワク
してきた


「1クラスに出し物は
2つまで!!
どんなものがしたいのか
1つ以上記入するように」


そう言いながら
小さな紙を配っていく


「今日の終礼で何を
するのか発表するから
ちゃんと書くんだぞぉ」


先生がそう言うと同時に
授業始まりのチャイムが
鳴った


配られてきた紙には
劇・飲食店・音楽
お化け屋敷・ダンス
お笑い・フリーマッケット
ゲームなど

たくさんの項目が
書いてあり
その項目の中から
1つ以上印をつけるよう
書かれていた



私にはこれが何なのか
分からず戸惑っていたら
隣の尚人が
話しかけてきた


「前の学校で文化祭
やんなかった?」


「えっ!?あっうん。
すごい田舎町だったから」


ウソをつくのは
心が痛む…


「そっか!まぁ、学校
全体でやるお祭り
みたいなもん!!クラスで
何するか決めて当日に
発表して…って感じかな!
思い出作りになるし
楽しいぞッッ!!」


「へぇー!!楽しそう!
早くやりたいねっ!」


尚人の話しを聞いて
ますますテンションが
あがってくる


「尚人は?何選ぶの??」


「ん?俺は絶対フリマ!!
使わなくなった物を
誰かが使ってくれるし
商売にもなるし!ハハッ」

楽しそうに話す尚人


「それい~ねっ!!」


「だろっ?」




初めてのことに
胸が高鳴る



周は…何を選ぶのかな―



扉が開き授業の先生が
入ってくると
ざわめいていたクラスも
一気に静まり返り
皆が教科書やノートを
開いていく



私は文化祭のことに
頭がいっぱいになり
授業どころでは
なくなっていた





昼休みに入るといつもの
メンバーで屋上に向かう


今日の話題はもちろん
文化祭!!


「希望は何したい~??」

一発目に聞いてきたのは
由佳莉


「うーん…。迷ってる…
フリマも楽しそうだけど…」

私はまだ何がしたいのか
決まっていない


「知と由佳莉は?」


「アタシはどっちかって
いうと体育会系だから
ダンスとかやりたい!!」

バスケのシュート姿を
見せながら答える


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