スノードロップ
あっあの―…
あなたは??

どうして私の声が
聴こえるの?


【うーん…そうね。
私はあなたの親…
みたいなところ
かしらね】


親?!
でもどうしてココに?


【あなたを見かねたから
ここに来たのよ。
あなたに1つ聞きたい
ことがあります。】


聞きたいこ…と…?

【えぇ。あなたはあの
人間の彼とどうなりたいのかしら?】


!!!


どっどうって…
どうにもなりません…


きっと彼は私のこと
覚えてもいないはず…



そう…出会った時の
彼は幼かった


そんな随分も前のこと

それも花のことなんて

きっと覚えてる
はずがない



【もし―…私があなたを
人間にしてあげると
言ったら
どうしますか?】



!!!!!



まっまさか!

そんなこと…


【どうしますか?】


………………。




……たい。


人間になりたいです!


彼の側で色んな彼を
見てみたい!!



【そう言うと思って
いました。
いいでしょう。
私があなたを人間に
してあげます。】


!!!


やっやったー!!


【ただし!!条件が
あります】


じょ…う…けん??

【あなたは元々人間
じゃないのですから
本当の人間にすることは
出来ません】


………。



【私が出来ることは
あくまでも人間である
仮の姿だけってことと

そしてもう一つは…】


もぅ一つは…?
何ですか??


【もう一つは今年中の
残り9ヶ月だけの
期間になります】


9…ヶ月……



【今年の終わり12月で
あなたは人間の姿では
いられなくなり
そして…今の姿
花の姿でも
いられなくなります】


…消えてしまう…って
ことですか??


【そういうことに
なるわね。】

【あなたが決めること
ずっとその姿でこの
場所にいることを
望むか
9ヶ月の生命に
かけるのか…

あなたが決めなさい】





………


―側にいることは
できなくても
ここでずっと彼の成長を
見届けていくこと―



―一生会うことが
できなくなる生命―



私には答えは
決まっていた―…



私を―…





人間にしてください!!

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