スノードロップ
「ほんっとそれだなっ!
モテすぎんのも
大変だぞ?ハハッ」


「なに調子乗ってんだよ
バーカ!」


机にひじをついて
眠そうな顔で
尚人に言う周



「ほんとのことだし~!!」


嬉しそうに言う尚人


「さて先生くるし席
戻るよ、由佳莉!」


由佳莉の肩をポンポンと
叩いて知が言うと
自分達の席に
戻っていった



私は由佳莉の方に
目を向けた


知といつものように
笑いながら喋っている



―…強いな…由佳莉は…




私は前向きに進んで
いこうと決めてる
はずなのに



どうしても強く心を
保てない―…



だけど由佳莉は違う

昨日は大粒の涙を流し
泣いていたのに
今日は変わらずいつもの
由佳莉に戻っている



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