あなたとわたし 魔法と呪い
うだるくらい暑さのなか、水泳の補講を幹斗と…
なんてラブラブじゃない。
あの自由な先生は私と幹斗の大ッ嫌いな筋トレやらマラソンやらをしっかりさせてくれた。
「…あっつ。ほんっとに腹立つわ。
ストレス解消しやがって!」
あれから幹斗は平岡先生のことを『平岡』とは呼ばなくなった。
文句も言わなかった。
まぁ…今日は仕方ない。
これは腹立つ。
確かに。
マラソンって…
暑くて倒れる。
「恵子大丈夫? バテバテだろ。」
脱いだシャツをパタパタして仰いでくれてる。
「ダメ…無理。私…体力ない…
ちょっと…寝たい。」
ふーうっと寝転んだら…
怒られた。
「バカ!こんなとこで寝たらまた倒れる。
うち行こう。シャワー浴びたいだろ」