あなたとわたし 魔法と呪い
「『おはよ』」
幹斗はかなり遠回りして、ちょこちょこ迎えにきてくれてた。
フラッシュバックが夢にでてくるらしくて、朝…「抱きしめて」とうちにくることが多かったけど、
「…幹斗…」
「ダメ!」
「なんで!最後にありがとうがちゃんと言いたい。」
そう。先生にちゃんと伝えたかった。
でも幹斗から強烈な反対にあってた。
「だから…なんでそれに俺がいたらダメなんだよ。」
「…もういい!
ズッ…幹…幹斗のバカ!!」
訳わかんない。
「…すぐ泣く!
お前!卒業式だぞ。
ここ…この制服で…歩くの最後だぞ。」
…っく…むかつく……
「じゃあ許してよ。
幹斗がいない時、なぐさめてくれてたのは…先生だよ。
ずっとずっと諦めないで幹斗のこと『大好き』でいられたのも先生がいたからだもん。
私が今、生きて幹斗の横に入れるのは…先生のおかげでしょ」
「ふぅーっ。
最近、うちのお姫様はわがままがひどい。
いいか!少しだけ。
分かった?」
「ありがと。 大好き。」