あなたとわたし 魔法と呪い


「お前さあ。
高校時代の噂…覚えてる?」

噂?
勇作がやったやつ?

「んー。『俺が恵子に告られた』ってやつとか?

平岡先生のやつ?」


「まあ。それもあるけど。『お前が童貞捨てたくて…恵ちゃんと付き合ってる』とか
『なんでもしてくれる』
とかさ」

ハアッ?


「なにそれ?いつの話?」

「いつだったかなあ?
多分3年の2学期か。

あの頃にはほら、プールのことがあったから、俺等はバカらしいって思ってたけど…


一応話聞いてみるって貴子が恵ちゃんと遊びいったから」

………


「恵子も知ってたってこと?」

「そりゃあそうだろ。

AVまがいなこと、させようとしてた男とかいたよ。

わざと後ろから抱きしめようとしたり、
そういうこと…いったりさ


見てて、何度か止めに入った。

クラスの奴も止めてたよ」



俺だけが…知らなかった?
俺だけが…


「恵子なんて?」


「忘れた。

でもさ、恵ちゃんって、絶対に高校でお前のこと

悪く言ったことないんだよ。
お前に迷惑かけたくないからって


見てて悔しいって何度か貴子泣いてたから。」



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