あなたとわたし 魔法と呪い
そのままそっと…
幹斗の胸に顔を沈めた。
「私は普通に楽しいこともあったよ。
ちゃんと笑えてた。
でも一人では眠れないの。エッチ中に電話が鳴って、最後まですると出ていく幹斗の夢をみる
」
ギュッて力が強くなる。
「……ごめん。」
「御飯は一人で食べた寂しさを思い出して、最後は腐ってた気がして、戻すの」
「……ごめん」
またギュッて強くなる
「泣けなくなった。
別れてから全く泣いてないの。」
「すげえ、泣いてるように見えるけど…それは?」
「なんでか分かんなかった。
でも今分かったよ。
私は幹斗がいないと泣けない。
涙がでない。
幹斗しか…好きになれない……」
無駄なあがきだった。
どんなに遊ばれたって…
ひどいことされたって…
私には幹斗しかいないんだ。