あなたとわたし 魔法と呪い
ギュッ
「ちょっと幹斗…
勇作くんに見られるよ…」
そう言っても離してはくれなくて…
「見せてんだ。
さっきの…すげーうれしかった。」
ちょっとだけ見上げたら、幹斗の耳は赤かった。
「さっきの?」
「幹斗の隣で…ってやつ。
俺も…恵子の隣にいたいから。」
コクンと頷いて「やっぱり恥ずかしいよ。いこ。」
と言った。
それでも離してくれないから…いい加減…ってもがいてると
「頼みがある。
何もしないから。
今日だけは一緒にいて。
お願い……します……」
雅樹のことを話さないといけない…
聞きたいこともある。
でもそれよりも……今は……一緒にいたい。