あなたとわたし 魔法と呪い
じわっ…
また涙が溢れてきた。
平岡にもらったスポーツドリンクを目にあてた。
…冷たくて気持ちいいなあ。
「………ズルイですね…………」
「ほんっとにな。男なんてズルイよな。
…まぁ俺…幹斗と違って大人の男だから、『認めない』ってつっぱねといたよ」
「プッ。
…そうですか。
私も辞めたかったな。
…でも無理なんですね。」
なんだか平岡が励ましてくれてる気がして、少し笑ってしまった。
「当たり前だろ。
担当教員が担任してる奴が二人揃って途中放棄なんて…
俺の査定に傷がつく。冬のボーナスがかかってんだぞ!!」
「ハハハッ。
いいですね。ボーナス。
じゃあまたボーナスでたら、ジュースおごって下さい。
実行委員は一人で出来そうなものは私がします。
どうしても二人ってやつだけ、幹斗くんにも声かけて下さい。」
それだけ言って立ち上がった。